監修 医療法人優和会理事長 神田 浩之
こんにちは、群馬県前橋市のカンダデンタル・けやきウォークです。
インプラント治療は失った歯を補うための高度な歯科治療ですが、外科手術を伴うため感染対策が非常に重要です。感染が発生すると治療の成功率が低下し、最悪の場合、インプラントが定着せずに失敗することもあります。今回は、インプラント治療における感染対策の重要性と、当院が導入している世界基準の感染症予防対策についてお話しします。
インプラント治療における感染リスク
インプラント治療は、顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込む外科手術です。そのため、通常の歯科治療よりも感染リスクが高まります。特に、手術後の細菌感染は以下のような問題を引き起こす可能性があります。
・インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、インプラントを支える歯ぐきや骨に炎症が起こる疾患です。細菌感染が原因となり、放置すると骨が減少し、最終的にインプラントが脱落してしまうこともあります。
・傷口の感染
手術後の傷口に細菌が侵入すると炎症を引き起こし、治癒が遅れることがあります。感染が重度になると、再手術が必要になる場合もあります。
・全身への影響
口腔内の感染が全身に影響を及ぼすこともあります。特に、免疫力が低下している方や基礎疾患を持つ方は、細菌が血液を介して広がり、深刻な健康被害を引き起こすリスクがあります。
世界基準の感染症予防対策
当院では、インプラント治療の成功率を高め患者様に安全な治療環境を提供するために、世界基準の感染症予防対策を徹底しています。
・ヨーロッパ基準EN13060のクラスB規格に準拠した滅菌システム
当院では、世界で最も厳しいとされるヨーロッパの滅菌基準EN13060のクラスB規格に準拠したオートクレーブ(高圧蒸気滅菌機器)を導入しています。クラスB規格のオートクレーブは、
- あらゆる種類の器具を完全に滅菌できる
- 細菌やウイルスを99.99%除去できる
- 滅菌後も無菌状態を維持しやすい
という特徴を持ち、院内感染のリスクを最小限に抑えます。
・ハンドピース専用滅菌器「iClave2」の導入
歯科治療で使用するハンドピース(歯を削る器具)は、患者様ごとに確実な洗浄・滅菌が必要です。当院では、NSK社製のハンドピース専用滅菌器「iClave2(アイクレーブ2)」を導入し、高圧蒸気による確実かつスピーディーな滅菌を行っています。iClave2は、歯科用ハンドピースの滅菌に特化した設計で、以下のようなメリットがあります。
- 高温高圧による滅菌で、目に見えない細菌や血液の残留を防止
- 使用器具の使い回しを防ぎ、患者様ごとに清潔な状態で提供
- コンパクトながら短時間で処理できるため、スムーズな診療が可能
安心で安全なインプラント治療を提供するため、当院では見えない部分にもこだわり、衛生管理の徹底を日々行っております。
・ディスポーザル(使い捨て)材料の使用
インプラント手術に使用する器具や手袋、注射針、カバー類などは、可能な限りディスポーザル(使い捨て)のものを使用しています。使い捨ての材料を使用することで、
- 患者様ごとに完全に新しい器具を使用できる
- 滅菌処理の不備による感染リスクをゼロに近づける
といった利点があり、より安全な治療環境を提供することが可能です。
まとめ
インプラント治療において感染対策は極めて重要です。感染が起こると治療の成功率が下がるだけでなく、深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。インプラント治療をご検討の方は、感染対策がしっかりした歯科医院を選ぶことが大切です。当院では万全の体制を整えておりますので、安心してご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりのライフスタイルやご要望に合わせた治療がご提案できるよう、カウンセリングの時間もしっかりと確保しております。総合的な分野に精通する歯科医師が診断・治療を行いますので、安心してご来院ください。カウンセリングのご予約はお電話、ネットでも受け付けております。