監修 医療法人優和会理事長 神田 浩之
こんにちは、群馬県前橋市のカンダデンタルけやきオフィス前橋です。
「白い歯にしたいから、セラミックかインプラントか迷っていて…」このようなご相談を受けることがよくあります。
ですが、実はこの2つ、そもそもまったく異なる役割をもったものだということをご存じでしょうか?
今回は、治療法としての「インプラント」と、素材としての「セラミック」の違いについて、混同しやすいポイントを整理しながらわかりやすく解説いたします。

インプラントとは?|歯を失った箇所に人工歯根を埋め込む治療法
インプラントとは、歯を失った部分に人工の歯根(インプラント体)を埋め込む外科的な治療法です。インプラント体はチタン製で、顎の骨にしっかり結合することで天然歯に近い噛み心地を再現します。
かつては、歯を失った際には入れ歯やブリッジが一般的でしたが、隣の歯に負担をかけず、見た目や機能の両面で優れていることから、インプラントを選ぶ方が増えています。
治療の大きな特徴としては以下が挙げられます。
●人工歯根からつくるため、安定感がある
●周囲の健康な歯を削る必要がない
●適切にケアすれば長期間使用できる
つまり、インプラントとは「歯を補うための治療法そのもの」であり、見た目の白さや素材の種類を示すものではありません。
セラミックとは?|白く美しい“素材”であり、治療そのものではない
一方で、セラミックとは被せ物や詰め物に使われる“素材の名称”です。見た目が自然で、変色しにくく、プラーク(歯垢)がつきにくいという特徴があります。
主に以下のような治療で用いられます。
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- ●むし歯治療後の詰め物・被せ物(クラウン・インレー)
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- ●インプラント治療における上部構造(歯の部分)
- ●前歯の見た目を整える審美補綴
中でも、ジルコニアやオールセラミックといった種類が主流で、それぞれに色味・透明感・強度の違いがあります。
ここで混乱しやすいのが、「セラミック=インプラント」ではないの?という誤解です。実際には、セラミックはインプラント治療の中で“上部構造”として使われることもあるため、両者が混同されやすいのです。
しかし本質的には、セラミックはあくまで「素材」であり、治療法ではないという点が大きな違いです。
インプラントとセラミック、どちらを選べばいい?混同しないための考え方
治療を検討する際には「どちらを選ぶか」ではなく「どう使い分けるか」という視点が大切です。
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- ●歯の根が残っていて土台として使える場合はその上にセラミッククラウンを被せる補綴治療が可能
- ●歯が抜けていて根っこも残っていない場合は人工歯根からつくるインプラント治療が選択肢に
そして、インプラント治療でも、最終的な歯の部分(上部構造)にセラミックを使用すれば、見た目も自然に仕上げられます。
つまり、インプラントとセラミックは排他的な関係ではなく、「治療法」と「素材」として共存することもあるのです。
まとめ
「インプラント」と「セラミック」は、どちらもよく聞く言葉ですが、インプラント=治療法、セラミック=素材という大きな違いがあります。この違いを理解することで、自分に合った治療法をより正確に選ぶことができるようになります。
当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法をご提案しています。治療の流れや費用についても詳しくご説明いたしますので、インプラントやセラミックに関して不安なことがあればお気軽にご相談ください。カウンセリングのご予約は、電話・WEBから受け付けています。
※初診の方はWEB予約のみとなっております。電話での予約受付は行っておりません。