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2025.8.1

インプラント治療を見送ったほうがよいとされる理由を徹底解説

監修 医療法人優和会理事長 神田 浩之

 

こんにちは、群馬県前橋市のカンダデンタルけやきオフィス前橋です。

「インプラントがいいと聞くけれど、本当に自分に合っているのだろうか?」そんな不安や疑問を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

 

インプラントは、見た目や機能が天然歯に近い優れた治療法ですが、すべての方にとって“絶対におすすめ”とは言い切れない面もあります。今回は、インプラントを検討する際に知っておきたい「治療を見送ったほうがよいとされる理由」について、詳しくお話しします。

 

理由1:全身の健康状態によっては治療が難しい

インプラントは、あごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込む外科的処置を伴う治療です。そのため、全身の健康状態が安定していることが求められます。

 

たとえば、以下のようなケースでは慎重な判断が必要になります。

 

・重度の糖尿病や心疾患がある方

・骨粗しょう症の薬(ビスホスホネート製剤など)を長期使用している方

・免疫機能が低下している方

 

これらの条件に当てはまる場合、インプラント治療によって術後の感染リスクや骨の治癒遅延が高まる可能性があり、医科との連携が必要になることもあります。まずは歯科医師と十分に相談しましょう。

 

理由2:あごの骨の量や質が不十分な場合がある

インプラントを安定させるためには一定の骨の量と質が必要です。長期間歯が抜けたまま放置していた場合、あごの骨は少しずつ痩せてしまいインプラントを埋入するための土台が不足してしまうことがあります。

 

このような場合、”骨造成(こつぞうせい)”と呼ばれる骨を増やす処置が必要になることもあり、これには追加の治療期間や費用がかかるほか、術後の腫れや痛みを伴う可能性があります。
※当院では、術後の腫れや痛みはほとんどございません。

 

また、骨の質がやわらかい部位ではインプラントの安定性が保ちにくく、成功率にも影響を及ぼすためより高い専門性が求められます。

 

理由3:メンテナンスを怠るとトラブルの原因に

インプラントは虫歯にはなりませんが、【インプラント周囲炎】という歯周病に似た炎症を起こすことがあります。これは、歯ぐきやあごの骨にダメージを与え、せっかくのインプラントが抜け落ちてしまう原因になることもあります。

 

日々のセルフケアはもちろん、定期的な歯科医院でのメンテナンスが不可欠です。インプラントを長く快適に使うには、日常のブラッシングだけでなく数ヶ月に一度の専門的なクリーニングを継続的に行うことが重要です。

 

「歯科医院には痛くなったときだけ行けばいい」という考えの方には、ややハードルが高いかもしれません。

 

理由4:費用や治療期間のハードルがある

インプラントは自費診療であり、保険適用外となるため費用が高額になりがちです。1本あたりの費用は医院によって異なりますが、カウンセリングから術後のメンテナンスまで含めると数十万円〜百万円単位になることもあります。

 

また、治療は1回で完了するものではなく、治癒期間を含めると半年〜1年近くかかる場合もあります。お忙しい方や、短期間で治療を完了させたいという方にとっては大きな負担と感じることもあるでしょう。

 

理由5:喫煙習慣がある方には不向きなことも

喫煙は血流を悪化させ、傷の治りを遅らせたり、感染のリスクを高めたりする原因となります。インプラント治療では、喫煙によるインプラントの失敗率が高くなるという報告もあるため、喫煙習慣がある方には注意が必要です。

 

完全に禁煙するのが理想ですが、それが難しい場合は歯科医師と治療の可否について慎重に検討することが大切です。

 

まとめ

ここまで、インプラントをやめたほうがいいとされる理由を5つご紹介しましたが、大切なのは「インプラント=ダメ」という話ではなく、「誰にでも万能な治療ではない」という点です。

 

インプラントには見た目の美しさ、噛む力の回復、他の歯に負担をかけないなど、非常に多くのメリットがあります。だからこそ、自分のライフスタイルや健康状態、価値観に合った治療を選ぶことがとても重要です。

 

当院では、患者様お一人おひとりに合わせた丁寧なカウンセリングを行い、無理のない治療計画をご提案しています。「インプラントが自分に合っているか不安…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。経験豊富な歯科医師が全体のバランスを見ながらアドバイスいたします。

 

カウンセリングのご予約はお電話・WEBから受け付けています。

皆様のご来院を心よりお待ちしております。

 

カンダデンタルけやきオフィス前橋

 

神田 浩之